「急に働けなくなったらどうしよう」
「給料が下がったら、今の生活を続けられるかな」
「貯金したい気持ちはあるけど、毎月なかなか残らない」
そんな不安がある人にとって、まず整えておきたいのが生活防衛費です。
生活防衛費とは、病気・失業・収入減・急な出費などに備えて、すぐに使える形で持っておくお金のことです。
投資や副業を始める前に、まず生活防衛費を用意しておくと、気持ちに余裕が生まれます。
ただし、最初から大きな金額を貯めようとすると、途中でしんどくなりやすいです。
大切なのは、無理な節約をすることではなく、家計の流れを整えて、少しずつ生活防衛費を作っていくことです。
この記事では、30代・40代が生活防衛費をいくら用意すればいいのか、そして何から家計を見直せばいいのかを、初心者にもわかりやすく解説します。
この記事の結論
生活防衛費の目安は、まず生活費の3ヶ月分です。
余裕があれば6ヶ月分、子どもがいる家庭やフリーランス・個人事業主の場合は、6ヶ月〜1年分を目標にすると安心感が高まります。
ただし、いきなり100万円以上を目指す必要はありません。
まずは1ヶ月分、次に3ヶ月分、最終的に6ヶ月分という順番で積み上げていくのがおすすめです。
家計を見直すときは、食費を細かく削るよりも、スマホ代・保険料・サブスク・光熱費などの固定費から見直すと続けやすくなります。
生活防衛費とは?
生活防衛費とは、万が一のときに生活を守るためのお金です。
たとえば、次のような場面で使うためのお金です。
- 急に仕事を休まなければいけなくなった
- 転職活動中で収入が一時的に減った
- 病気やケガで働けない期間ができた
- 家電や車など、急な出費が発生した
- 会社の業績悪化でボーナスや給料が減った
生活防衛費は、投資用のお金とは分けて考えることが大切です。
すぐに使う可能性があるお金なので、基本的には普通預金など、すぐ引き出せる場所に置いておくのが現実的です。
お金の基本的な考え方を整理したい人は、金融庁の「お金と暮らし」ページも参考になります。
生活防衛費はいくら必要?
生活防衛費の目安は、毎月の生活費によって変わります。
収入ではなく、生活費を基準に考えるのがポイントです。
たとえば、毎月の生活費が20万円なら、3ヶ月分で60万円、6ヶ月分で120万円です。
毎月の生活費が30万円なら、3ヶ月分で90万円、6ヶ月分で180万円になります。
目安をざっくりまとめると、次のようになります。
| 家族構成・働き方 | 最低ライン | 安心ライン |
|---|---|---|
| 一人暮らしの会社員 | 生活費3ヶ月分 | 生活費6ヶ月分 |
| 共働き夫婦 | 生活費3ヶ月分 | 生活費6ヶ月分 |
| 子どもがいる家庭 | 生活費6ヶ月分 | 生活費1年分 |
| フリーランス・個人事業主 | 生活費6ヶ月分 | 生活費1年分 |
もちろん、これはあくまで目安です。
会社員で雇用が安定している人と、収入が月によって変わる人では、必要な備えは変わります。
住宅ローンや家賃、子どもの教育費、車の維持費などがある場合も、少し多めに見ておくと安心です。
平均的な家計支出を知りたい場合は、総務省統計局の家計調査も参考になります。
公的データもチェック
家計の平均支出や生活費の目安を
総務省統計局の調査で確認できます
自分の生活費が高いのか低いのかを考えるときは、公的な家計データも参考になります。
まずは「生活費1ヶ月分」を最初の目標にする
生活防衛費と聞くと、「100万円以上貯めないといけないのかな」と感じるかもしれません。
でも、最初から大きな金額を目指す必要はありません。
まずは、生活費1ヶ月分を目標にしましょう。
毎月の生活費が20万円なら、最初の目標は20万円です。
この1ヶ月分があるだけでも、急な出費への不安は少し軽くなります。
次に3ヶ月分、そこから6ヶ月分という順番で増やしていけば大丈夫です。
貯金が苦手な人ほど、最初から完璧を目指さないことが大切です。
生活防衛費を作るなら、節約より「家計のダイエット」
生活防衛費を作るために、いきなり食費を削ったり、好きなものを全部我慢したりする必要はありません。
もちろん無駄遣いを減らすことは大切ですが、我慢ばかりの節約は長続きしにくいです。
そこで意識したいのが、家計のダイエットです。
家計のダイエットとは、生活の満足度を大きく下げずに、毎月出ていくお金を整えることです。
特に効果が出やすいのは、固定費の見直しです。
固定費とは、毎月ほぼ決まって出ていくお金のことです。
たとえば、次のような支出です。
- スマホ代
- インターネット代
- 保険料
- サブスク代
- 家賃や住宅ローン
- 電気代・ガス代
- 車の維持費
- クレジットカードの年会費
固定費は、一度見直すと、その後も節約効果が続きやすいのがメリットです。
毎日10円、20円を我慢するよりも、月3,000円の固定費を下げるほうが、精神的にも続けやすいです。
固定費を見直す順番
家計を見直すときは、やみくもに節約するのではなく、順番を決めると進めやすくなります。
おすすめの順番は、次の5つです。
1. サブスクを見直す
まずは、毎月自動で引き落とされているサブスクを確認しましょう。
動画配信、音楽、アプリ、オンラインサービス、ジム、学習サービスなど、使っていないものが残っていることがあります。
月額1,000円でも、1年で12,000円です。
複数あると、年間で数万円になることもあります。
「最近使っていない」と感じるものは、一度解約しても問題ないか確認してみましょう。
2. スマホ代を見直す
スマホ代は、固定費の中でも見直しやすい項目です。
大手キャリアの古いプランを使っている場合、プラン変更や格安SIMへの乗り換えで、毎月数千円下がる可能性があります。
家族全員で見直すと、年間の差はさらに大きくなります。
スマホ代を見直したい人は、こちらの記事も参考にしてください。
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スマホ代を見直したい方は、人気の格安SIMや料金プランの違いもあわせて確認してみてください。
3. 保険料を見直す
保険は安心のために大切ですが、入りすぎていると家計を圧迫します。
特に、昔入ったまま内容を見直していない保険がある場合は、今の生活に合っているか確認してみましょう。
ただし、保険はむやみに解約すればいいものではありません。
家族構成、年齢、健康状態、住宅ローンの有無によって必要な保障は変わります。
判断に迷う場合は、公的情報や専門家の意見も確認しながら進めるのがおすすめです。
4. 光熱費を見直す
電気代やガス代も、プランの見直しで下がる可能性があります。
ただし、キャンペーンだけで選ぶと、あとから思ったより安くならないこともあります。
大切なのは、今の使用量と生活スタイルに合っているかを確認することです。
電気代が高いと感じる人は、こちらの関連記事につなげると自然です。
内部リンク候補:電気代・物価上昇に関する記事がある場合はここにリンク
5. 先取り貯蓄を設定する
固定費を見直して少し余裕ができたら、次にやるべきことは先取り貯蓄です。
先取り貯蓄とは、給料が入ったら先に貯金分を別口座に移し、残ったお金で生活する方法です。
「余ったら貯金」だと、なかなかお金は残りません。
毎月5,000円でも1万円でもいいので、先に貯める仕組みを作ることが大切です。
詳しくはこちらの記事でも解説しています。
生活防衛費を貯める3ステップ
生活防衛費は、気合いだけで貯めようとすると続きません。
仕組み化して、少しずつ積み上げるのが現実的です。
ステップ1:毎月の生活費をざっくり把握する
まずは、自分が毎月いくらで生活しているかを確認しましょう。
細かい家計簿をつける必要はありません。
最初は、次の4つだけで大丈夫です。
- 家賃・住宅ローン
- 食費・日用品
- 通信費・光熱費
- 保険・サブスク・その他固定費
ここで大切なのは、完璧に記録することではなく、ざっくり全体像をつかむことです。
ステップ2:生活防衛費の目標額を決める
次に、目標額を決めます。
まずは生活費1ヶ月分。
次に3ヶ月分。
最終的に6ヶ月分。
このように段階を分けると、途中で挫折しにくくなります。
たとえば、生活費が月25万円なら、最初の目標は25万円、次の目標は75万円、最終目標は150万円です。
ステップ3:毎月の積立額を決める
最後に、毎月いくら積み立てるかを決めます。
月1万円でも、1年で12万円です。
月2万円なら、1年で24万円です。
大きな金額を一気に貯めようとするよりも、毎月続けられる金額を決めるほうが大切です。
ボーナスがある人は、ボーナスの一部を生活防衛費に回すのもおすすめです。
生活防衛費を貯めるときの注意点
生活防衛費を作るときは、いくつか注意点があります。
投資資金と混ぜない
生活防衛費は、すぐに使えることが大切です。
そのため、株式投資や投資信託など、価格が変動するものに入れておくのは向いていません。
投資は長期で育てるお金、生活防衛費は緊急時に守るお金。
この2つは分けて考えましょう。
生活防衛費を多くしすぎない
生活防衛費は大切ですが、必要以上に現金を持ちすぎると、資産形成が進みにくくなる場合もあります。
まずは3ヶ月分、余裕があれば6ヶ月分を目安にし、その後は将来の目的に合わせて貯金や投資を考える流れが自然です。
無理な節約をしない
食費を極端に削ったり、必要な医療費や学びのお金まで削ったりすると、生活の満足度が下がってしまいます。
節約は、我慢大会ではありません。
自分にとって優先度の低い支出を減らし、大切なものにはきちんとお金を使うことが、長く続けるコツです。
30代・40代が家計を見直すなら「守り」と「整える」を意識する
30代・40代は、仕事・家族・住まい・健康など、お金に関わる変化が増えやすい時期です。
だからこそ、いきなり大きく増やすことよりも、まずは守りを固めることが大切です。
生活防衛費があると、転職や副業、学び直し、投資などにも落ち着いて取り組みやすくなります。
家計の土台を整えたい人は、fuzawablogのお金と家計ページもあわせて読んでみてください。
よくある質問
Q. 生活防衛費は貯金と何が違いますか?
生活防衛費は、急な収入減や病気、失業などに備えるためのお金です。
一方で、貯金は旅行、引っ越し、結婚、住宅購入など、目的に合わせて貯めるお金も含みます。
生活防衛費は、万が一のときにすぐ使えるように分けて管理するのがおすすめです。
Q. 生活防衛費はどこに置いておけばいいですか?
基本的には、すぐに引き出せる普通預金などが向いています。
生活防衛費は増やすためのお金ではなく、守るためのお金です。
金利の高さだけで選ぶよりも、必要なときにすぐ使えるかを重視しましょう。
Q. 毎月ギリギリで貯金できない場合はどうすればいいですか?
まずは固定費を見直しましょう。
サブスク、スマホ代、保険料、光熱費などを確認すると、毎月の支出を下げられる可能性があります。
そのうえで、月1,000円や3,000円など、無理のない金額から先取り貯蓄を始めるのがおすすめです。
Q. 生活防衛費が貯まるまで投資はしない方がいいですか?
生活防衛費がまったくない状態で投資を始めると、急な出費のときに投資資金を取り崩す必要が出るかもしれません。
まずは最低でも生活費1ヶ月分、できれば3ヶ月分を確保してから、少しずつ投資を考えると安心です。
Q. 生活防衛費は家族全員分で考えるべきですか?
はい。
一人暮らしの場合は自分の生活費を基準にしますが、家族がいる場合は世帯全体の生活費で考えるのが基本です。
家賃、食費、教育費、保険料、車の維持費など、毎月必要な支出をもとに計算しましょう。
まとめ:生活防衛費は、暮らしを守るための土台
生活防衛費は、将来の不安を少し軽くしてくれるお金です。
目安は、まず生活費の3ヶ月分。
余裕があれば6ヶ月分、子どもがいる家庭やフリーランスの場合は6ヶ月〜1年分を目指すと安心です。
ただし、最初から完璧を目指す必要はありません。
まずは生活費1ヶ月分を目標にして、固定費を見直し、先取り貯蓄で少しずつ積み上げていきましょう。
家計を整えることは、我慢することではありません。
自分にとって必要なものを残しながら、ムダな支出を減らしていくことです。
生活防衛費があると、転職、副業、投資、学び直しなど、次の一歩も落ち着いて考えやすくなります。
まずは今日、サブスクやスマホ代など、ひとつだけ固定費を見直すところから始めてみましょう。個人差があります。